PC Lens in a Cap。PCはPerspective Control の略。ボディ・キャップなのにレンズ付、のみならず、このレンズはシフトするである。

値段が安い。日本でもいくつかの店が扱っているが、だいたい三千数百円。

プラスチック製で強度的には不安もあるが、あくまで「キャップ」なのだから仕方がない。上下左右に可動する鏡胴の動きは案外滑らかである。

絞りはF11とＦ22の2段。Ｆ22でも被写界深度はそれほど手前に来ないようだ。これだけ絞ると回折現象も気になる。逆光には弱い。過大な期待は禁物であるが、これがそこそこ写るのである。

F11ではなんともファインダーが暗いが、ファインダーを覗きながらレンズをシフトするのは楽しい。
付属の英語の取説に拠れば、絞り優先やプログラム(!?)でも使用できるが、できればマニュアル露出で使うべし、シフトする前に露出を測るべし、だそうだ。

本レンズはM42マウント。他にCanon EF、FD、Nikon、Minolta、OM、Ｐｅｎｔａｘ Kがあるが、M42ならばアダプターで様々なボディにつけることができる。

元箱に「高価なＰＣレンズでやる仕事がこのキャップでできる」と書いてあるが、本気でこれを仕事に使うカメラマンは猛者である。